食品機械用潤滑油 用語集

お問い合わせ、ご相談

Food and Drug Administration(FDA)米国食品医薬品局

FDAは米国政府の一局です。その活動のひとつとして、食品用機械指定の潤滑油や、偶発的に接触する潤滑油も含め、食品・化粧品・医薬品業界の基準を制定しています。FDA基準の尊守と認証は、潤滑油販売会社の自己申告によりなされます。FDAでは食品へ添加されるものや食品に触れる可能性があるものは、食品添加物として規制しています。 

食品添加物

直接あるいは間接的に食品に添加され、食品の一部となったり、あるいは食品の特性に影響を与えることで、目的の機能を付加する物質です。

直接添加物

機能を付与するために添加、または食品を処理するために添加するものです(21 CFR Parts 172-173)。

間接添加物

食品に触れる、または食品に残存する可能性のあるものです(21 CFR Parts 175-178)。

FDA CRF 178.3570

偶発的に接触する潤滑油についてFDAの基準に適合するための自己申告制度です。食品原材料に混入したり付着したりする可能性がある潤滑油が対象で、例えばパンの型抜きオイルのような食品に必然的に直接触れる潤滑油のことではありません。その製品はFDA 21 CFR(Code of Federal Regulations:連邦規制基準)あるいはGRASリスト(Generally Recognized As Safe:一般に安全と認められる食品のリスト)にある物質から作られます。

United States Department of Agriculture(USDA)米国農務省

USDAはかつて、FDAの基準に沿い処方や偶発的に抵触する製品の公的認可を発行する機関でした。基準へ適合すると、その潤滑油はUSDA H1のカテゴリーに登録されました。しかし、USDAの認可プログラムは1998年に失効し、H1認定プロセスはNSFへ移行されました。2000年初頭には移行プロセスは完了し、有効なH1登録はNSFのもとで管理されています。

National Sanitation Foundation(NSF)

NSFは、公衆衛生と安全に関する基準の制定・製品登録・認証・リスクマネージメントサービスを扱う米国の非営利・非政府組織です。NSFは公衆や産業界のニーズを特定し、商標権のある物質や潤滑油を含む様々な化学製品のリストの作成と管理を行います。

NSF H1登録潤滑油規格

食品と偶発的に接触する可能性のある箇所で使用が認められている潤滑剤

NSF H1潤滑油は、漏洩・流出・機器の欠陥により食品への偶発的な接触が起こりうる箇所での使用が可能です。NSFは、潤滑油業者によるFDA基準についての自己審査及び旧USDAの審査結果に基づき、H1登録登録潤滑油のリストを作成しました。NSFは、その原材料がFDA及びGRASリストにあると確認されるとそれらの製品を登録し、NSFのウェブサイトに認証品として掲載します。

NSF H2登録潤滑油規格

食品と接触する可能性がない箇所で使用が認められている潤滑剤

NSF H2潤滑油は、漏洩・流出・機器の欠陥により食品に触れる可能性がない箇所でのみ使用できる潤滑剤です。食品工場内部や周囲で食品の置かれていない所では使用が可能です。ただし、重金属や発がん性物質、細胞に突然変異を起こす物質など、人体に危害を与える原料や、異臭のある原料は使用することは出来ません。

NSF H3登録潤滑油規格

NSF H3潤滑油は、食肉工場などで肉を吊るすフックの錆防止等に使用されます。食品に接触する目的で使用される物ではありません。

NSF 3H登録潤滑油規格

NSF H3潤滑油は、直接食品に接触する目的で使用できます。グリルやフライパン等の焦げ付きを防ぐために使われる食用油脂(植物由来)と食品添加物から作られています。

NSF HT 1登録熱媒体油規格

NSF HT 1は、NSFの熱媒体油登録カテゴリーの一つで、食品に偶発的に接触する可能性がある箇所に使用できる熱媒体油のことです。

NSF HT 2登録熱媒体油規格

NSF HT 2は、NSFの熱媒体油登録カテゴリーの一つで、食品に接触する可能性がない箇所に使用できる熱媒体油のことです。

NS HX-1登録潤滑剤原料・添加剤規格

NSF HX-1は、食品と偶発的に接触する可能性のある箇所で使用が認められている潤滑剤原料・添加剤規格です。いくつかの成分の性質上、様々なタイプの製品では使用できない場合があります。 NSF登録成分に関連する制限事項は、NSF登録書に記載されています。NSF登録成分を含む配合物は、NSF登録製品とはみなされません。最終製品ごとに個別の申請が必要です。 NSF登録成分を使用する調合者は、申請書に記載されている商品名、NSF登録番号、および最終製品内の濃度のみを識別する必要があります。

NS HX-2登録潤滑剤原料・添加剤規格

NSF HX-2は、食品に接触する可能性のない箇所で認められている潤滑剤原料・添加剤規格です。この潤滑剤に使用する原材料物質のリストは特になく、工業用に一般的に使用されている成分は、ガイドラインの5.1項に示されている成分を除き、そのほとんどが使用可能です。その他にも、毒性またはその他の理由で使用が認められない物質もあります。

NS HX-3登録潤滑剤原料・添加剤規格

NSF HX-3は、防錆用に使用されるソルブルオイル(フックやレールに引っ掛けるトロリーに塗布するオイル)への使用が認められている潤滑剤原料・添加剤規格です。食品に接触する器具に使用した場合は、運転に入る前に洗うか拭き取らなければなりません。ソルブルオイルは以下のもので作らなければなりません。CFR21項172.860節で規定されている食用油(とうもろこし油、綿実油、大豆油)、CFR21項172.878節で規定されている鉱油、CFR21項182(マルチパーパスのみ)または184節で規定されたGRAS物質です。

Hazard Analysis and Critical Control Points(HACCP:ハセップ「危害分析重要管理点」)

HACCPは、1960年代に宇宙飛行士の保護を支援するために開発されました。HACCPは、処理・包装・輸送分野で食品の安全を定義・評価・管理する系統的・科学的プロセスシステムです。そして、食品生産が安全である事を保障するための管理・防止策を支援するものです。HACCPは、非食品との混合、細菌のコントロール、リスクの識別等、食品安全にかかわる多くの観点を見出しています。HACCPは、検査官、工場の運営者、消費者などこの食品流通フローに含まれる全関係者にとり世界的に重要なツールとなりました。

必要な予防措置は、監査と分析で特定されたリスクが防止されるか、最小になるようにされていなければなりません。要約すると

●食品への危険が起きるかもしれない工程を特定する。

●プロセス中で食品への混入が起きる潜在リスクを分析する。

●どの工程が重要であるかを定義する。

●これらの重要工程の効果的なテストと監視手順を定め、実施する。

●生産工程の変更後はリスク分析を見直す。

もし、製造中または顧客が受け取る前に、偶発的に混入した食品を除去あるいは混入を確実に防止できないならば、NSF H1登録された潤滑油を使用しなければなりません。

HACCP分析を実施していないか、それを正しく実行していない製造者は、食品安全規制に違反しているか、食品安全監査時に指摘を受けることになります。

Kosher

Kosherは、ユダヤ教の食事の規制に適合したものです。牛・羊・鶏・魚は許容されますが、豚と貝は許容されていません。乳製品や肉を含まない食品はParve(ユダヤ教の精進料理)として知られており、ほとんどの飲料・果物・生野菜がその例です。Kosher承認に要する潤滑油の製造と適合性の評価は、技術的・宗教的確認手順を通じ、処方と製造工程に対してなされます。処方は基本的な成分が評価され、製造施設は 非Kosher材料混入のリスクを評価するための監査が定期的に行われます。

Halal

Halalは、“許される”ということを意味しているアラビア語です。英語では、イスラム法で許容されている食品を指すことがしばしばあります。豚肉や豚を使った製品、血液、アルコールを含む麻薬類等様々な物質が禁止されていると考えられています。潤滑油が Halalに適合しているかどうかの評価は、Kosherの評価に非常に似ています。潤滑油やグリースの成分は技術的に評価され、製造設備は内部品質プロセスと相互汚染の可能性を監査されます。通常、適合性の証明書が発行されます。

ISO 21469

ISO 21469とは、食品機械用潤滑剤の製造基準で、原材料の検証、製品製造工程の確認、リスクアセスメントの実施と改善確認などの細部にわたり、高度な品質管理を規格化したものです。

製造工程から運搬に至るまでのリスク管理が徹底されるため、製品の品質と安全性が保証されることとなります。

ISO 22000

ISO 22000(食品の安全管理システム)はHACCPの方針、システム管理、食品サプライチェーン間でのコミュニケーションを統合したシステムです。ISO 22000は最終食品が食用に安全である事を保証するため、食品チェーン中の各組織で食品安全管理に必要とされる要件を指定しています。

FSSC 22000

FSSC(Food Safety System Certification) 22000は、食品製造業界のあらゆる組織に向けた、食品安全システムの規格です。世界の著名な食品製造業、小売業といった組織によってサプライチェーンマネジメントの指針として採用され、国内でも認証取得が加速しています。食品小売業界が中心となり2000年に設立された非営利団体、国際食品安全イニシアチブ(GFSI:Global Food Safety Initiative)によって、2010年2月に食品安全認証スキームの1つとしてGFSI承認規格となりました。ISO 22000は、直接的、間接的に食品を取り扱う組織で幅広く利用されることを目的として開発されましたが、その要求事項は抽象的な表現にとどまる部分がありました。特に、前提条件プログラム(PRP:Prerequisite Program)といわれる、製造に関わる人員の衛生や製造環境、その他の条件によって、製品に人体に影響を及ぼしかねない病原菌などが混入する、“食品安全ハザード”の起こりやすさといった事項についての内容が不十分として、GFSIの承認には至らなかった経緯があります。そこで、FFSC(Foundation for Food Safety Certification)が、ISO 22000と前提条件プログラムを組み合わせ、さらに、法による規制及び製造業者やサプライヤーに対する要求事項を追加した新しい食品安全の認証規格FSSC 22000を策定・発行しました。

FSSC 22000には6つのメリットがあります。

●安全で高品質な食品の供給に注力していることを証明できます。

●法規制への順守を支援します。

●企業のレピュテーション(組織の評判、名声)、ブランド力、イメージの向上が期待できます。また、取引先からの要求に応える能力が高まり、市場参入機会が拡大します。

●食品安全を強化することにより製造物責任やリコール(欠陥商品回収)のリスクを軽減できます。

●統一された規格を使用した認証により、社内外の監査コストを削減できます。

●認証プロセスは監視と是正措置を繰り返すことで、継続的改善に役立ちます。

Good Manufacturing Practice(GMP)製造管理および品質管理規制

連邦食品・医薬品・化粧品(FDCA)のもと、FDAによって管理されている適正製造基準(GMP)は、汚染や取り違えを最小とする品質管理が必要な薬品・血液・医療機器メーカーに適用されます。

この文章は、全ての食品機械用潤滑油にかかわる擁護の網羅を意図したものではありません。

引用された語句についての更なる情報は以下のURL(英文)を参照してください。

www.fda.gov

www.nsf.org

www.usda.gov

お問い合わせ、ご相談

リンク集

製品名で探す

関連リンク

モービル(Mobil) 工業用潤滑油
モービル1(Mobil1)
ISO9001